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ブランドを分ける時は、どんな時?〜マルチブランド戦略〜

DATE . 2022.09.27

UPDATE DATE . 2024.03.27

Category : ブランディング

Hagiwara Masataka
ジャーナルを書いた人Hagiwara Masataka

Branding Director

周囲からブランディングバカと言われるほど四六時中ブランディングやクリエイティブを探求している。
目標は変化を願う方の挑戦を誰よりも強く支えられる人になること。

ブランドを分ける時は、どんな時?〜マルチブランド戦略〜

ブランドディレクターの萩原です。

今日は「あえてブランドを分けるという選択〜マルチブランド戦略〜」というテーマについてお話ししたいと思います。

ブランド戦略(ブランディング)を進めていく上で、一つの選択肢の提案になります。
よくお客様からご相談を受ける内容でもあるので、書き記していきたいと思います。

性能(スペック)で差別化を狙うのはもうやめよう

ここ最近あちらこちらで「世界観が大事」という言葉を耳にしませんか?
(僕の周りだけだったらごめんなさい)

なぜ世界観が大事なのか…?

その理由は、性能で差別化ができなくなってきているからです。

ひと昔前までは、技術が進歩しておらず、情報も不足している時代だったため、
各企業が提供する製品の性能にバラ付きがありました。

性能にバラ付きがあったから、
Aの性能が欲しいと時はA社の製品、
Bの性能が欲しい時はB社の製品といった具合に、
それぞれの企業が提供している製品の性能と、
自身が今欲しい性能を照らし合わせて購買行動がなされていた。
(ブランディングの用語→性能(スペック)=機能的価値)

つまるところ、性能で差別化ができていたんです。

しかしながら現代はどこの企業もある程度の性能や品質は担保しているし、
他社の性能を簡単に真似できるほどの技術力や情報収集力が備わっています。

消費者・顧客からしてみれば、どの会社の製品も性能は同等。
もしくはあって当たり前。
という認識でいます。

どんな世界観を印象付けたい?

となれば、何で独自性を出し、差別化をしていけば良いのか?
それが、「世界観」です。

世界観というとちょっとわかりにくいかもしれません。
もう少し噛み砕くと、そのブランドに接触した時にどんな感情が湧き立つのか?です。
これをブランディングの用語で「情緒的価値」と呼んでいます。

例えば、わかりやすいところで言うと、
ディズニーランドと聞いた時に、どんな感情になりますか?
スターバックスは?
フェラーリは?
Appleの製品は?
それぞれ湧き立つ感情を書き出してみていただきたい!
それが世界観であり、情緒的な価値です!

そのブランドだけが持つ、世界観を意図的に設計し、消費者に伝え、印象付けることができれば、
その世界観に対するニーズが発生した時に選ばれる(指名買い)ようになるはずです。

よって…比較対象がいないので、価格競争に巻き込まれにくくなる。

どうせ性能が同じなら、私はあっちの世界観が好き〜!というノリです。
皆さんもついつい手に入れたくなるブランドありませんか?^^
ちなみに僕はバルミューダの世界観が好きです◎
世界観の伝え方が本当に素晴らしい…!
(分かりにくいという方は、企業やサービスではなく、人で当てはめて考えてみるとわかりやすいかもしれません。)

突き抜けた世界観を伝えるために

随分と前置きが長くなってしまいました…。
ここからが今日の本題です。

「じゃあ、あらゆる世界観を伝えていこう」
もしくは、
「デザインの力でオシャレにしていこう」
となってしまうかもしれませんが、それでは独自性は築けません。
(差別化できない)

世界観はそのブランドに込められたビジョン(価値観)やコンセプトからつくられるものなので、
基本的にはそれらと紐づいていなければなりません!

例えば、サードプレイス(とびっきり居心地が良い場所。第三の我が家)がコンセプトのスターバックスが、
ファミリーでワイワイガヤガヤ楽しめる賑やかなそうな世界観を出してきたらちょっと違うじゃないですか。

世界観にバラ付きが出ると覚えてもらいづらくなりますし、
世界観が突き抜けないので、誰のための世界観なのかもわかりにくくなります。
よってファンがつかない。

だからあらゆる世界観を一つのブランドから伝えようとすることや、
とりあえずオシャレに取り繕うような取り組みは、逆効果になる可能性すらあるので、
誰のための(どんなニーズのための)世界観を創りたいのか?
どんな世界観を意図的に伝えていきたいのか?

を明確にする必要があります!

ここが明確になれば一貫性が保て、独自性を築いていけるはずです。

一つのブランドであれこれしない

企業としての次のステップとして、
これまでとは違った施策を打ちたいという時もきっとあると思います。

新たな事業を始めたり、新しい商品やサービスを開発したりなど…

そんな時はあえてブランドを分けるという選択もアリです!

そもそも、誰のための(どんなニーズのための)サービスなのか?が変わるということは、
サービスを届ける対象や提供する価値が変わるということなので、世界観も大きく変わる可能性が高いです。

一つのブランドであれこれやると、世界観の一貫性が失われてしまうので、
そんな時は思い切ってブランドを分けるという選択肢も視野に入れてみていただきたいです。

時には分社化してしまうのもアリかもしれません。

まとめ

今後さらに技術は進歩しますし、モノや情報はさらに増えていくかと思います。
勝敗の分かれ目は、どれだけ価値ある突き抜けた世界観を創り、伝えて行けるかです。

僕らもウカウカしてられません。

性能としての機能的価値を担保しつつ、
ニーズに基づいた自分たちらしい世界観に磨きをかけていきたいと思います。

繰り返しになりますが、突き抜けた世界観を伝えていくためには、
あえてブランドを分けるという選択肢も持っておいた方が良さそうです!

※追記
「ブランドを分ける」ではなく、
「あえてこれまでの世界観を変える(これまで培ってきたものをある程度残しつつ)」
という選択肢もあるので、その判断もまた難しいところです。
(リブランディング)

今後の企業活動に大きく影響するところなので、
迷われた時は一度ご相談ください^^
じっくり議論を重ねながら、丁寧にプロジェクトを進めていきましょう!

それではまた!

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