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情緒的価値の中でも、まず提供すべき情緒的価値とは

DATE . 2024.05.17

UPDATE DATE . 2024.11.15

Category : ブランディング

Nakamura Hiroki
ジャーナルを書いた人Nakamura Hiroki

Creative Director

1981年生まれ|ブランドマネージャー1級/インターナルブランディング 認定コンサルタント プラクティショナー/WEBマーケティング検定/ネットショップ販売士/WEBデザイン技能士

情緒的価値の中でも、まず提供すべき情緒的価値とは

どうも、中村です!

今日は「最優先すべき情緒的価値」というテーマについてお話ししたいと思います。

“満足”を届けるため情緒的価値に焦点を当てる

クライアントとブランドコンセプトを練る際に必ずと言っていいほど整理するのが、
[そのブランドが提供する情緒的価値は何か?]というところです。

情緒的価値は感情的価値とも言い換えられ、価値が目に見えません。
そのためサービス提供者としてもなかなかその価値の創出に意識が向かないと思いますが、
機能的価値だけで独自のポジションを築き価格競争から脱却することは
現代においてはほぼ不可能なので、間違いなく重要性の高い価値です。

情緒的価値の例は、ラグジュアリーブランドで考えてみるとわかりやすいと思います。
例えばフェラーリなどの高級ブランドは、機能性重視(利便性)というよりも
運転した時の爽快感や所有していること自体がステータス高さ(優越感)となるようなブランドデザインを徹底しています。

その成果もあり数千万円という価格が顧客からも受け入れられています。

安心であることの価値

ここからが本記事の本題になりますが、
上記に書いたように今後の企業活動には情緒的価値の提供が欠かせないため、
じゃあ自社ブランドが提供できる情緒的価値はなんなのか?という問いが立ちますが、
個人的にはその前に考えておくべきことがあると思っています。

それは「安心」という情緒的価値についてです。

そもそも安心の対極にある「不安」がある状態では、
その先にどんなに魅力的な情緒的価値があっても価値として感じてもらえません。

フェラーリに関しても「性能や保証に対して安心できる」という価値がなければ、
先ほど書いた情緒的価値まで意識が向きません。

つまり、
●安全(求められている機能や性能に対する保証)

●安心(不安が解消し、想定外の負の出来事がないと思えること)

●ならではの情緒的価値(そのブランド独自の感情的価値)

という設計順序が大事だと思います。

安心は人によってさまざま

しかし人によって何を安心と受け取るかは様々だと思っています。
言い換えてしまえば、人によってどんな「不安」を抱いているかは様々ということでもあります。

例えば僕らのブランディング支援サービスに関しても人によって
「高圧的な担当者だったらどうしよう」
「求めていることをうまく汲み取ってもらえなかったら嫌だな」
「リリース後のフォローがなかったら困る…」
などの不安があると思います。

実際僕もよく外部パートナーを探すことがあるので、上記のような不安を抱くことが多いです。

なので弊社ではそういった不安を事前に解消し少しでも安心した状態で
ブランドづくりと向き合っていただけるよう
オプションを設けたり、本サイトでも色々工夫を施しています。

例としては、
●お客様から頂いた生の声をサイトに掲載する
→クライアントとしっかり向き合う姿勢を大切にしていることを伝えるため。
https://tone-branding.jp/voice/

●スタッフページを設ける
→ブランディングは長いお付き合いになるので事前に人となりを確認していただくため。
https://tone-branding.jp/staff/hagiwara-masataka/

●これまでの実績を具体例を交えながら掲載する
→リリースまでの流れやデザインの意図をわかりやすくイメージしていただくため。
https://tone-branding.jp/project/gofair/

●カスタマーサクセス部を設立し専用の説明ページを設ける
→リリース後も力強く支えていく体制があること伝えるため。
https://tone-branding.jp/branding-service/web-branding/customer-success/

など…

上記のページにもいくつか作成意図はありますが、
安心していただきたいが大きな作成理由の一つでもあります。

障壁となっている不安をリストアップする

ここまで書いたように「安心できる」という価値は、
機能的価値(性能)と同じくらい最低限提供しなければならない価値であり、
これらが提供できてはじめて自社ならではの情緒的価値を届けることができます。

そして、前にも書いた通り、何を安心とするかは人それぞれなので
「自社として、どんな不安を解消しなければならないのか?」を
事前にリスト化し特定しておく必要があると思います。

実際にブランディングワークショップを実施する際は必ずやっていることでもあるので
ぜひ自社ブランドを見直す際に役立てていただければと思います!

最後に(結構重要なこと)

ここまで安心という価値の重要さを書いてきたわけですが、
逆に言えば、「安心」を自社ならではの情緒的価値にしてしまうのはあまりよくないと思っています。

それは独自性をうまく伝えられなくなるからです。
(安心はどこでも提供している)

ブランドをより強く育てていくためには、安心の提供は大前提と考え、
やっぱり自社ブランドだから提供できる情緒的価値を設計し
独自性をより際立たせることが大事です。

ブランドづくりの参考になれば幸いです。

それではまた!

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