リモートワークによる働き方の変化
リモートワークは以前から存在していましたが、新型コロナウイルスの流行により、
その存在が広く知られるようになりました。
働く場所を選ばないこの新しいスタイルは、僕たちの働く環境を大きく変えました。
僕たちの仕事は場所を選ばずにできるため、沖縄や北海道に住む人でも採用の可能性が広がり、
地理的な制約がなくなったことは大きなメリットです。
しかし、メリットがある一方で、デメリットも感じています。
その中でも特に大きいのが、「コミュニケーションの減少」です。
テレビ会議が主流になると、必要最低限の業務の話しかしなくなり、一見すると生産性が高いように思えます。
しかし、その結果として人とのコミュニケーションが減ってしまい、日常の雑談の価値を再認識することになりました。
リモートワークによる仕事の格差
リモートワークでは、従業員の働き方や態度を直接見ることが難しくなり、
結果的に仕事の成果で評価せざるを得なくなりました。
この状況で、成果を上げられない社員の評価は自然と下がってしまいます。
以前は、オフィスに出勤し定められた勤務時間を過ごすだけで、一定の評価を受けられることがありました。
しかし、リモートワークではそのような「出社ボーナス」はなくなります。
さらに、「憎めない良い人」だという理由だけで好評価を受けることも難しくなりました。
これらの変化により、成果を出せる人にはさらに仕事が集まり、
出せない人からは仕事が減るという「仕事の格差」が生まれてしまいました。
サボってるんじゃね?という疑惑
リモートワークにおける一般的な問題の一つが、従業員がどうやってサボりを防ぐかという点です。
実際、管理職の約56%が、部下が在宅勤務中に本当に仕事をしているか不安を感じているというデータがあります。
サボりを防止しようとして、日報の提出を義務付けたり、監視カメラを設置したりする企業もあるようですが、
これではもはや信頼関係がないようなものです。
この状況は、上司がどうやってサボらせないようにするか、部下はどうやってサボっていないことを証明するかという、
奇妙な駆け引きを生んでしまっています。
リモートワークが全ての原因ではない
コミュニケーションが薄れたり、仕事の格差が生まれたり、サボっているのではないかと疑う気持ちも、
全てをリモートワークのせいにするのは少し行き過ぎかもしれません。
実際に、リモートワークを始める前にも、本当に十分なコミュニケーションが取れていたか、
成果が上がらない人に対して適切な対応をしていたかどうか、考えてみる必要があります。
サボりたい人は、リモートワークであろうとなかろうと、その方法を見つけるでしょう。
リモートワークが始まって見えてきた問題は、
以前からあったものが明るみに出ただけかもしれません。
リモートワーク下で重要なのは信頼関係
リモートワークがもたらした課題について話してきましたが、一番大切なのは「信頼関係」です。
成果が出ないときでも、「あの人なら大丈夫」と思える信頼関係があれば、問題はないはずです。
また、「サボっているのでは?」という疑いも、信頼があれば最初から生じないでしょう。
リモートワークでは、これまで築いてきた信頼を基に仕事を進めます。
信頼がなくなると、一緒に働くことが難しくなります。
もちろん、直接会って信頼を深める機会も大切ですが、
多様な働き方が増える今、オンラインで信頼を築くスキルも必要です。
そうしないと、信頼が徐々に減ってしまうでしょう。
リモートワークは新しい働き方で、まだ「正解」がわかっていません。
しかし、オンラインでも信頼関係を築く努力は必要だと思います。
これはリモートワークに限らず、どんな場面でも言えることです。
これからも、信頼関係を大切にしながら働き方について考えていきたいと思います。