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「それは私の担当ではありません。」について思うこと。

DATE . 2024.02.29

UPDATE DATE . 2024.11.15

Category : 経営戦略

Nakamura Hiroki
ジャーナルを書いた人Nakamura Hiroki

Creative Director

1981年生まれ|ブランドマネージャー1級/インターナルブランディング 認定コンサルタント プラクティショナー/WEBマーケティング検定/ネットショップ販売士/WEBデザイン技能士

「それは私の担当ではありません。」について思うこと。

たくさんの人に価値を届けるなら、
提供する価値をさらに高めていくなら、
責任やタスクを切り分け、仕事を進める体制をとると思います。(分業制)

分業制がうまく機能すれば、
各々が自身の強みを持ち寄り、一つのサービスに価値を込め、
商品やサービスの価値を最大化させることができる。
それに対し正しく値付けできていれば収益も最大化します。

ただ、分業制は諸刃の剣で、歯車が狂ってしまえば、
チームで仕事を進めることが仇となり、
一人のプレイヤー(個人でサービス提供する人)よりももたらされる価値が劣ってしまうこともあります。

しかも一度狂ってしまった歯車は修復になかなかの時間を要する。

・・・

私自身これまでいくつかチームを渡り歩いてきましたが、
分業がうまく機能していないチームにおいて、
必ずと言っていいほど聞く言葉が、「それは私の担当ではありません。」です。

これを聞くたびに、チームとは何なのだろうかと考えます。

おそらくこの言葉が通用するのは、
安定して継続的に同じタスクが発生しており、
そのタスクをこなすオペレーションもしっかり確立されているような
大手企業の中くらいだと思います。

世の中の流れに応じて常に変化を迫られ、
その変化のスピードが試される中小企業では間違いなく
「それは私の担当ではありません。」は受け入れられない。

だから担当した仕事だけを淡々とこなしていたいのであれば、
卓越したビジネスモデルが確立されている大手企業に籍を移すか、
もしくは一つのアウトプットを極限まで磨き上げた上でフリーランスになるのがその人にとっての幸せなのだと思う。

ただ…「それは私の担当ではありません。」という言葉は、
実際には本心から出た言葉でない可能性もあると思っています。
そのため受け取り手は「ああ、そういう人なのね。」と決めつけてしまうのはまだ早い。

もしかすると、「企業の仕組みがその言葉を引き出させてしまった」というケースもあり、
この場合は、企業やチームの仕組みを見直さない限り今後もまた違った人から「それは私の担当ではありません。」という発言が出てしまう。

「それは私の担当ではありません。」と発する人はおそらく、「頑張ることに疲れた」が本音なのかもしれません。
もう少し具体的にすると、「頑張っている人が損をする仕組みに疲れた」だと思います。

とは言っても、会社やチーム側からしてみれば、
今の仕組みに疲れてしまう前に、「自分の役割を遂行しながら、それ以外のことに対しても自ら声を上げ、行動できる」
ことが中小企業の中で働く人材として期待しているところだと思います。
(大前提それぞれの意見を受け入れ、尊重するコミュニケーションが会社に存在している必要がある…!)

・・・

結論、リソースが大企業よりも限られ、柔軟性やスピードが求められる中小企業においては、
全員がリーダーくらいのスタンスで特定の課題を向き合っていかなければ、
分業がうまく機能することはきっとない。
ここでいうリーダーとは、当事者意識があり行動する人です。

上記のような体制、文化を作り上げていくには、
今すぐに「会社のビジョンに沿って行動し続ける人」、「成長意欲が強い人」が喜ぶ仕組みづくりがやっぱり必要。

今この段階で全員に喜ばれる仕組みなんて存在しないので、
どれだけ長期的な視点で個人や会社と向き合えるかが鍵なのだと思います。

それではまた!

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