頑張っている時点で狙う市場を再検討する
DATE . 2024.07.19
UPDATE DATE . 2024.08.21
Category : マーケティング / 経営者の仕事
Branding Director
周囲からブランディングバカと言われるほど四六時中ブランディングやクリエイティブを探求している。
目標は変化を願う方の挑戦を誰よりも強く支えられる人になること。
© 2024 TONE BRANDING.
DATE . 2024.07.19
UPDATE DATE . 2024.08.21
Category : マーケティング / 経営者の仕事
Branding Director
周囲からブランディングバカと言われるほど四六時中ブランディングやクリエイティブを探求している。
目標は変化を願う方の挑戦を誰よりも強く支えられる人になること。
こんにちは!
ブランディングディレクターの萩原です。
今日は「頑張っている時点で狙う市場を再検討する」というテーマについて書いていきます。
頑張ること、苦労すること、努力することはもちろん大事なこと。
実際僕自身もこれまで何かしらの成果が得られた時は、これらがセットでつきまとっていました。
ただ、”考えることを怠り”体力勝負で動き続け、
いつも頑張っている状態というのもなかなかしんどく確実に長続きしないと思っています。
企業活動においても、分析・戦略・戦術の構築やブラッシュアップが全くなく、
ナレッジが蓄積されない状態で「とにかく行動」「質より量、量、量!」「一生懸命やっていればいつか報われる」
という大義名分の下、動き続けてしまっていれば、
いざ壁にぶち当たった時に一気に停滞することになります。
なぜなら、今はうまくいっていたとしても、取り巻く環境の変化によって突然状況が悪化した際に、
何をどう改善すれば全くわからない状態に陥るからです。
そして、うまくいかないときに余計にスタッフに行動力でカバーするよう促してしまうと、
人が少しずつ離れていってしまいます。
バケツの底に大きな穴が空いているようなイメージで、
小さな成果が出ている割に出ていくものの方が大きく、リカバリーも効かなくなってしまうんですね。
米国MITスローン経営大学院のピーター・M・センゲの著作「学習する組織――システム思考で未来を創造する」では
上記に書いた状態のことを相殺フィードバックという言葉で表現しています。
多くの企業が、自社製品が突然に市場での魅力を失い始めるとき、
相殺フィードバックを経験する。
企業はより積極的な売り込みを推し進める──
それが今までいつもうまくいっていたやり方だ。 宣伝費を増やし、価格を下げるのである。
こういった方法によって、一時的には顧客が戻ってくるかもしれないが、
同時に会社からお金が流れ出ていくので、会社はそれを補うために経費を切り詰め、
サービスの質(たとえば、納期の早さや検査の丁寧さ)が低下し始める。
長期的には、会社が熱心に売り込めば売り込むほど、
より多くの顧客を失うことになるのだ。
なんだか最悪の状況を思い浮かべてしまいますよね。
ざっくり言ってしまえば、
「今の環境、やり方のままで、頑張れば頑張るほど状況が悪くなり、選ばれなくなる」ということだと思います。
そもそも何事もがむしゃらに頑張ることでなんとかなっていれば、
事業活動の中にマーケティングやブランディングなどの「〇〇戦略」という言葉自体生まれていなかったと思います。
本来は頑張り始める前から常に見直ししていくものなのだと思いますが、
もし今頑張っている状況であれば、戦略の見直しやリソース配分の見直しを行う時期だと思います。
今回の記事で伝えたいことは、「もっと楽してのらりくらり行こうよ」ということを言いたいわけではなく、
企業や商品サービスの価値を最大化し売れ続ける仕組みづくりに注力できるように
今のうちから努力する矛先をもっと別の場所に移して行きませんか!ということです。
果敢に環境の変化や向かい風に対抗するのではなく、
むしろそれらを味方につけ、努力する場所を見極め、
最小の労力で活動を続けながら社会や人に価値を提供する。
理想論のように聞こえますが、実際にこれを体現されている方がいるのは事実です。
ちょうど先日このブログを書き始めたところで、とある尊敬する経営者さんとお話してきたのですが、
その時に会話の中で「無理して頑張らずに最大の成果が出せるところを常に探している」とお話されていて、
実際に数えきれないほどの挑戦を続けている割に良い意味での余裕さを感じました。
まさにこのことだなと。
この話は企業活動だけでなく個人のキャリアにおいても同じことが言えると思います。
苦労や努力、頑張ることは一見美しいこととされていますが、
それだけがひとり歩きしてしまうと好きな仕事も好きでなくなってしまいます。
常に学習しながら効率的に成果を最大化していくことで、それ自体が大きな他者貢献に繋がり、顧客も自分たちも満たされていきます。
時間や体力は有限ですし、過酷な労働を誰かに強要したい人なんていないと思っています。
なので今すぐにでも戦っている場所、狙う市場の再検討を始めていただきたいです。
それではまた!
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