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サービス提供者は、強みや特徴をどう伝えていくべきなのか?

DATE . 2024.08.26

Category : ブランディング / マーケティング

Hagiwara Masataka
ジャーナルを書いた人Hagiwara Masataka

Branding Director

周囲からブランディングバカと言われるほど四六時中ブランディングやクリエイティブを探求している。
目標は変化を願う方の挑戦を誰よりも強く支えられる人になること。

サービス提供者は、強みや特徴をどう伝えていくべきなのか?

企業や商品の独自性をどう伝え、他社と差別化し、
顧客に利用してもらうかは、企業活動を続けていく限り常に課題として付きまとうと思います。

ちなみにこの記事での「伝わった」の定義は、
「伝えたい内容を相手が理解、納得し、実際に行動を起こした状態」を指しています。

実際に僕もこれまで何度か「伝わらない」という壁を感じてきた経験があります。
ただその分、なぜ伝わらないのかを常に考え続け、仮説を立て、改善行動を起こしてきました。
今日はこれまでの経験から得た教訓を簡単にではありますがまとめておきたいと思います。

それと、「伝える」をテーマにしてしまうとかなり幅広くなるので
本記事では「強みをどう伝えるか?」という問いを軸に書いていきます。
これは実際にブランディングプロジェクトを動かした際に、
クライアントとよくディスカッションする内容でもあるので、
少しでも強みを伝える場面での参考になれば嬉しいです。

まずは要素を分解する

強みを伝えるにあたってまずは、何が強みなのかを明確にする必要があります。

強みを明確し伝えていく上でまず三つの切り口から要素を分解する必要があります。
以下の三つです。

1、ファクト(事実)
2、メリット(ファクトから考えられる利点や長所)
3、ベネフィット(ファクトやメリットから考えられる便益、恩恵)

あくまで例えばですが、乳酸菌シロタ株を史上最高の1,500億個含む飲料(以下A商品)があったとします。
その場合、
1、乳酸菌シロタ株を1,500億個含む飲料→ファクト

2、睡眠の質が向上し熟眠時間が増加したという報告がある→メリット

3、毎日、仕事の目標に向かって「よし!やるぞ!」という気分になれる→ベネフィット
(目標達成を睡眠改善から支えてくれる相棒的存在。)

あくまでも仮説になりますが、このようなイメージです。

このように、一つの際立ったファクトをベースにメリットやベネフィットを整理していくと、
同時に伝えるべき内容も整理されていきます。

伝える相手やシーンに応じて伝えるべき内容の優先順位を変える

上記で整理した内容はあくまでも骨組みです。
整理した内容を、誰に対してもそのままの順序で伝えたとて、なかなか相手に魅力が伝わりません。

先ほどのA商品で言うと、
睡眠に不安を抱えており、既にA商品のことを知っていて、
成分について詳しく知りたい人に対しては、そのまま1.2.3の順序で情報を届けた方が良いです。
このような方に対して、先ほどの「3」から伝えると「それはもうわかっているから早く成分を教えてくれ」となるので。

ただ、そうではない人が大半だと思います。
ということは伝える順序や伝え方を変える必要があるんです。

例えば、「最近疲れ気味で、毎日エナジードリンクを飲んでなんとか持たせているが、
カフェインなど入っているため少し健康状態が気になっている…。
だから身体に負担をかけずに、エナジードリンクの代わりとなる商品が欲しい」
というニーズを抱えた人がいたとします。

その方を惹きつけるには、「1」をダイレクトに伝えても響きません。
「乳酸菌シロタ株を1,500億個?なんのことですか?」となってしまう。

なのでそんな方に対しては、逆から、「3.2.1」の順序で伝えてみたり、
「3>2>1」の優先順位で伝えるべき内容の強弱を設計します。

ベネフィットの内容は柔軟に変える

上記の話にも通ずるのですが、ベネフィットの内容も相手に応じて柔軟に変えていくべきです。
例えば、睡眠の質を改善することで、先ほどの例のように、
仕事でもっとパフォーマンスを発揮できるようにしたい人もいれば、
休日に子供とおもっきり遊べるようにしたい人もいるはずです。

なので、何がベネフィットであるかは対象に応じて変わってくるので、
より商品の強みを価値として理解していただくのであれば、
ターゲット別にベネフィットを整理しておくことをお勧めします。
ベネフィットに納得して、「そうそう!それが欲しかったんだ」と思ってもらえることができれば、
「強みが伝わった」と言う状態になるかと思います。

ベネフィットの伝え方

少し話がそれますが、価値には大きく二つの種類があります。
それは機能的価値と情緒的価値です。
機能的価値は、性能やスペック面の価値。
情緒的価値は、感覚的・精神的な価値です。

そして先ほどから散々出てきているベネフィットは、
情緒的価値と意味的には近しいところがあります。

なのでじゃあ情緒的価値を言語化して、
そのままストレートに伝えれば良いのかというと、そうではありません。

情緒的価値は、理論的に考えなければならないような複雑化した情報で
ストレートに伝えてもなかなか響かないんです。

むしろ胡散臭く聞こえてしまい、顧客離れていってしまいます。

そんな時に必要なのが、ストーリーです。
単に情報を届けるのではなく、物語で届けることで情緒的価値が伝わります。

つまり、あまり深く考えさせずに、直感的に意味を感じていただくための工夫が必要なんです。
ストーリーはあまり難しく考えなくても、
直感的に内容が伝わったり、記憶に残りやすい性質があります。

わかりやすいストーリーを語ってみたり、
テキストと写真を組み合わせてデザインしてみたり、
動画コンテンツにしてみたり。など
あらゆる表現方法を駆使してストーリーを届け、
情景を想起させ感情移入を促すイメージです。
(ストーリーの力についてはまだどこかで記事にしたいと思います)

なのでくれぐれも強みや特徴など、独自の価値の伝達時は、
いきなり「気分晴れやかになり、幸福感が持てるようになりますよ」というように、
全くストーリなしに情緒的価値をのみをそのまま発信しないように気をつけていただきたいです。

まとめ

この記事で紹介した内容はあくまでも一つのフレームにすぎません。
まだ特徴や強みなどを相手に伝えるための方法はいくつかあると思います。

ただ、これだけは言えるのは、
顧客は物にお金を払っているのではなく、ものが果たす役割や、もたらされる”意味”にお金を払っている。ということ。
だから単にスペックや特徴をそのまま伝えるだけでなく、ストーリーやデザインを上手に活用して伝える必要がある。

それではまた!

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