本日は、「製品開発において顧客視点と企業視点がいかに重要か」というテーマでお話ししたいと思います。
例えば、通常のコーヒーよりも10倍苦い特別なコーヒー「ほろにが」を開発したとします。
原価は400円で、販売価格を1000円に設定し、スーパーやコンビニでの販売を考え、
ホームページやSNSを使って知名度を上げる戦略を立てました。
しかし、この商品は果たして売れるでしょうか?
価格が高めで、しかも極端に苦いコーヒーに対するニーズが疑問視されます。
ここで視点を変えてみましょう。
苦いコーヒー製造が得意な会社が、その強みを生かした新製品を開発するとします。
苦いコーヒーに対するニーズとしては、眠気覚まし、パーティーの罰ゲーム、YouTubeの企画物などが考えられます。
これらの中で、特に「パーティーの罰ゲーム」に焦点を当ててみます。
パーティーの幹事の立場から、罰ゲーム用のアイテムとして手頃な価格を考えると、
1500円が適切だと思われます。
販売場所としては、コンビニやスーパーよりも
ドン・キホーテのようなパーティーグッズを扱う店舗が適していそうです。
認知獲得のためには、YouTuberに商品を提供してレビュー動画を作ってもらう、
Instagramでパーティーのアイデアを紹介するなどが有効です。
この例から、最初のケースは企業視点での製品開発であり、
後者は顧客視点での開発です。
企業視点だけでは、最終的に市場に受け入れられない商品を生み出すリスクがあります。
一方で、顧客視点だけでは、利益を十分に確保できない商品が出来上がることもあります。
製品開発では、企業視点と顧客視点のどちらも大切ですが、特に顧客視点を優先することが重要です。
商品が溢れる現代では、従来の企業主導の開発アプローチでは、多様化する顧客のニーズを満たすことが難しくなっています。
今日は、製品開発における顧客視点と企業視点の大切さについて話しました。