トーンブランディング

tel.0120-622835

営業時間/10:00〜18:00 定休日/土日祝日株式会社アプリコットデザイン TONE BRANDING事業部

トップページ > ジャーナル > リブランディングの現場で、ビジュアルをつくり込む前に必ずやっていること

リブランディングの現場で、ビジュアルをつくり込む前に必ずやっていること

DATE . 2024.08.19

UPDATE DATE . 2024.11.15

Category : ブランディング

Nakamura Hiroki
ジャーナルを書いた人Nakamura Hiroki

Creative Director

1981年生まれ|ブランドマネージャー1級/インターナルブランディング 認定コンサルタント プラクティショナー/WEBマーケティング検定/ネットショップ販売士/WEBデザイン技能士

リブランディングの現場で、ビジュアルをつくり込む前に必ずやっていること

どうも、中村です!
今日は「リブランディングの現場で、ビジュアルをつくり込む前にやっていること」
というテーマについて書いていきたいと思います。

経営者の方からよく頼まれること

ブランディングに取り組まれる企業さんの状況は大きく分けて2パターンあります。
●新規事業を始める時
●会社全体で次のステージへ進む時
かなりざっくりですがこの2パターンが傾向として多いです。

どちらも果敢に次のステージ進むシーンではあるのですが、
後者に関しては少し特殊で、これまで培ってきた自社の価値を
より最大化するためにブランディングという選択をされている
イメージです。

これはブランディングの中でも「”リ”ブランディング」的な取り組みになるのですが、
リブランディングプロジェクトにおいてまずやることは「整理すること」です。
いきなりビジュアルをつくり込んでうまくいった場面を僕は見たことがありません。

整理とは、必要なものと不必要なものを分けて、不必要なものを処分することです。

これはご依頼いただく経営者の方からよく頼まれることの一つでもあって、
会社として何が大切で、何が不要なのかを取捨選択することから始め、
次の10年、20年を見据えて会社(ブランド)としての”柱”を今一度見直し、
併せて魅せ方や伝え方を変え、今における価値を正確に可視化していくような取り組みです。

なぜ整理から始めるのか

よくデザイン(設計)は「引き算」と言われているように、単純に整理しないと表現が丸くなり(抽象的になり)、
事業や多くの販促物を通じて伝えていくべきことが伝わらなくなります。

そしてリブランディングは価値を最大化する取り組みでもあるので、
引き算だけでなく、掛け算することも考えなくてはなりません。

つまり、リブランディングプロジェクトでは複数の要素の掛け合わせにより相乗効果を生む必要があり、
その掛け算を実現するにはまず重要な要素(価値)を選択する必要があるということです。

※引き算(選択)し、掛け算する(相乗効果をうむ)イメージです。

整理しなかった場合、何が起こるのか?

もし整理をすっ飛ばして、いきなりどう見せるか?というビジュアルづくりから始めた場合、
いずれまた腹落ちしない時が来て、元に戻したくなってしまうことが往々にしてあります。
そうして本来は変えなくてもよかったところを細々と変更してしまい、
結果的に自分も身近な人も何が何だかわからなくなってしまうんです。

ちなみに、人は直感が非常に優れている生き物で、また、未知のものに対して不安や嫌悪を感じることがよくある生き物だそうです。
そのため、外部的にも、周囲の人が整理されていないビジュアルをパッと見たとき、
直感的に「迷い」を感じ、正体が掴めず、魅力を感じにくくなります。
その結果、嫌いではないけれど「なんとなく」興味を持たずに離れていくのです。
(迷いや覚悟のなさが直感的に伝わり、共感できないビジュアルになっていることも。)

これは顧客だけでなく、そこで働くスタッフにおいても同様です。
なぜ目の前に映し出されているビジュアルが変わったのか腹落ちせず、
会社の理念やコンセプトがうまく浸透していきません。
(「好みで変えたのね」くらいに思われてしまう)

これまでクライアントさんと整理したこと

取捨選択、整理と言っても一つの事業を思い切って無くそうということではありません。
(そういうケースももちろんある)

例として実際にあった内容は以下の通りです。

「〇〇系のお問い合わせには真摯に向き合うが、
××系のお問い合わせは今後は丁重にお断りしよう。
だからとりあえずはAサービスはHPに記載するのをやめよう。」

違う会社さんでは、自社内制のクリエイティブ部署を立ち上げようとされていましたが…
「そこに手をつけても展開しているサービスとのシナジーが生まれないからやめておこう。」

弊社の例の場合は、自社直営のカフェで当時売上No. 1のランチメニューをあえて無くす選択をしました。
(結果売上は先月比100%増)

思い切って整理してみることで、揺るぎない価値や伝えるべきことの方向性が明確になり、
ビジュアルにもその価値や覚悟のようなものが表れ、ターゲットに価値が伝わるようになります。

まとめ

変化をしようとして、元通りになる。
僕の中ではこれは=失敗だと思っています。

ただ、失敗が全て悪なわけではありません。
失敗から学べることもたくさんあるので。

しかし、せっかくのリブランディング(価値を最大化するための変革)プロジェクトなので、
やるからには本気で取り組み、機会やコストを無駄にせず活かしていただきたい。

ぜひ、どう見せ方を変えるか、どう伝え方を変えるか?の前に
なぜこの取り組みが必要なのか?
何を伝えるために何を捨て去るのか?

を明確にしていただきたいなと思います。

\こちらでも発信中!/

  • youtube
  • スポティファイ
  • note
  • ピンタレスト

Other Journalその他のジャーナル

トップページ > ジャーナル > リブランディングの現場で、ビジュアルをつくり込む前に必ずやっていること