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「売る」という考え方を排除する

DATE . 2021.11.01

UPDATE DATE . 2024.11.15

Category : 販促・集客

Nakamura Hiroki
ジャーナルを書いた人Nakamura Hiroki

Creative Director

1981年生まれ|ブランドマネージャー1級/インターナルブランディング 認定コンサルタント プラクティショナー/WEBマーケティング検定/ネットショップ販売士/WEBデザイン技能士

「売る」という考え方を排除する

今日は、「売る」という考え方を排除する。
このテーマについてお話ししたいと思います。
(今日はいつもより少し長めの記事になっています。お時間がある時に読んでください!)

僕はこれまで小売業の店長、メーカー営業、ディレクターと、様々な職種を経験してきました。

どの職種も扱っているものは違えど、メインとなる仕事内容はお客様と向かい合い、お困りごとを聞きそれに対して最適なご提案をすることです。

自慢ではないですが、僕はこれまで何億もの売上を上げてきました。
ただ、売上よりも「なぜうまくいったのか?」というプロセスの方が興味があります。

そんな「なぜ?」を成功や失敗を重ねる度に常に考えているということもあってか、いくつかの答えにたどり着くことができました。
今日はその中でも特に大切だと思うことを一つ紹介したいと思います。

集客やセールスに関わる方の参考になれば幸いです。

信頼を得られていないのに売ろうとするな!

初めて会った人に対してすぐにモノを売ろうとしても間違いなくその時は買ってもらえません。

商売というのは、価値と価値を交換するということです。(これについてはまたどこかで記事にします!)

そもそも自分が持っているモノの価値の方が相手の持っているモノの価値よりも高いと事前に分かっていれば交換には応じないですよね。

互いの価値については、均等でなければ成立しません。

なので、相手の説明により交換時は価値が均等だと思ったが、交換後にそうではないと発覚すれば「うまく口車に乗せられた・・・」と思うはずです。

となると、人はどんな人と価値を交換をしたいと思うのか・・・
それはごく当たり前ですが、「信頼できる人と」だと思います。

価値を交換する相手が信用できない人だった場合、自分が損をしてしまうというリスクを大いに感じてしまうからです。

僕も何度かセールスをされる側の立場になることがあるのですが、まだ相手のことを信頼していない状態で商品に関するセールスをされると、心の中では「早く終わらないかな。」と思っていたりします。
(そんな経験誰もがあるはず…)

その商品にずっと興味があり(価値を感じていて)、初めから欲しいと思っている人は商品のことを詳しく知りたいはずなので、その方に対してはそれで良いと思うのですが、まだ相談ベースでお問い合わせをいただいた方に対して、すぐに売り込む様な対応をしてしまうと間違いなく引かれてしまいます。

(ちなみに自分の感覚ですと、9割ほどの方がまだ明確に「この商品が欲しい!」というのが決まっていません。)

「この人、この商品を売りたいんだろうな〜」と少しでも思われてしまったらもう完全にアウトです。

向いている先は相手か

ではまず何をするべきなのか??

答えは明確で、じっくりと相手の話を聞くことです。

親身になってお困りごとを聞き、とにかく相手のことを知ろうとする姿勢が大切だと思います。

やってしまいがちなのが、相手の話を聞きながら、「次何を話そうか。何を聞こうか」と考えながらお話を聞いてしまうことです。

相手が話している内容の中にさらに深掘りして質問をすべきところは多くあるはずです。

「次何を話そうか。何を聞こうか」と考えてしまっている時点で既にお客様のことを考えておらず、向いている先が自分になっています。

これでは相手からの信頼は得られません。

「本当に私のことを考えてくれているな」と実感していただいた時に初めて信頼は得られていくと思います。

お客様の欲しいは信用しない

これは僕がお客様と向き合う際に常に心がけていることですが、基本的にお客様の欲しいは信用していません。

前にも同じ様な内容をお話ししましたが、
例えば、ドラックストアに「解熱鎮痛剤が欲しい」というお客様が来店されたとします。

その時に症状など何も聞かずに解熱鎮痛剤を渡してしまえばそれで終わりです。
本当にそのお客様の役に立てたのか、微妙なところです。

もしこの時に「解熱鎮痛剤が欲しい」という言葉だけを鵜呑みにせず、詳しくヒアリングを行っていれば、さらにお客様に適したご提案ができていたかもしれません。

・実は何かの持病を抱えているため、そもそも他の薬が飲めなかったかもしれない。→持病がある方でも安心して飲める薬がよかったかも?
・薬を飲む対象が自分ではなく、そのお客様の子供だったかもしれない。→子供用の薬がよかったかも?
・症状が頭痛ではなく、肩こりや腰痛の可能性がある。→湿布薬のほうが良いのでは? など

お客様が欲しいと思っているものは、「抱えている悩みを解決するにはその手段がしかないから」と思い込んでいる可能性が高いです。

専門家がしっかりとお客様に合った最適な提案をしなければ、本当に役に立てたとは言えません。
(お客様が商品やサービスを使用したその先まで考える。)

つまり、ウォンツに目を向けずに、潜在的ニーズに目を向けなければなりません。

売ろうという考えは頭にない

成約が欲しいがためについつい自分が話したいことばかり話してしまっている人は多いと思います。

向いている先がお客様になっていないと、それが会話の内容に表れますし、お客様も無意識にそれを察知します。

だから、
・お客様のことをとことん好きになる。
・とにかく好きになったお客様の役に立ちたい。
・役に立つためにまずはしっかりとお客様のことを知る。
まずはここから始めています。

そもそも売ろうという発想をなくす。

少しでも参考になれば幸いです!

それではまた!

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