活発な議論を生むために”やめる”べきこと【ブランドを育てるミーティングのあり方】
DATE . 2024.05.07
Category : 経営者の仕事 / LIFE WORK DESIGN
Branding Director
周囲からブランディングバカと言われるほど四六時中ブランディングやクリエイティブを探求している。
目標は変化を願う方の挑戦を誰よりも強く支えられる人になること。
© 2024 TONE BRANDING.
DATE . 2024.05.07
Category : 経営者の仕事 / LIFE WORK DESIGN
Branding Director
周囲からブランディングバカと言われるほど四六時中ブランディングやクリエイティブを探求している。
目標は変化を願う方の挑戦を誰よりも強く支えられる人になること。
ブランディングディレクターの萩原です。
今日は「活発な議論を生むためにやめるべきこと」というテーマについて書いていきたいと思います。
僕は会議やMTGの質が企業の生産性にも直結すると考えています。
もちろんこれはクライアントとのミーティングにおいても同じで、
その時間の使い方次第で成果が大きく変わります。
だからこそ毎度本気でミーティングに臨むようにしていて、
参加している全員がどれだけ目の前の議題について、
思考できているか、意見を述べているか、納得できているかを重要視しています。
活発な議論の末、導き出された結論は、決断が正解に変わります。
反対に対話や議論が特になければ、その決断からは何も生まれません。
・・・
こんな偉そうなことを言っている自分ですが、
これまで何度も議論のないミーティングに参加してきました。
自分が原因で議論を止めてしまったこともゼロではないと思います。
改善や行動を起こしていなかった自分が悪いのですが、
もう会議やミーティングをそんな場にしたくないし、参加したくないと思っています。
「自分の時間をもっと顧客や事業、さらには自分が大切にしたいと思える人のために使いたい」
という欲求は皆共通して抱いているはず。
そんなこんなで現在個人的に意識していることを書いていきたいと思います。
Contents
「生産性の高い会議やミーティングを実現するためのルール」に関しては、
検索すれば他に有益な記事がわんさか出てくるので具体的な内容は割愛しますが、
それでもここに書き残しておきたいことは、会議やミーティングの目的を絶えず共有することです。
会議やMTG中は話題の脱線が付き物。
ただ、脱線した先で目的に沿ったおもしろいアイディアが出てくることも多々あります。
つまり脱線自体に問題があるのではなく、会議の目的を見失うことに問題があるということ。
だから現在上がっている話題を会議の目的にどう繋げられるのか?
という視点でいつも誰かの話に耳を傾けていますし、
自分が話し手の時は結論に必ず意味を付け加えるように心がけています。
そのほかにも会議を有効的に進めるために、
必ずアジェンダやメモを全員の目の前に共有しながら進行するとか、
議題毎で時間を決めておくなど..色々テクニックはありますが、この記事では割愛したいと思います。
コロナ禍以降、オンラインミーティングの場面は劇的に増えました。
実際僕らもミーティングの大半がオンラインです。
オンラインミーティングが普及したおかげで時間や場所に制約がなくなり、
僕たちの働き方や仕事の効率に良い影響を与えていることは間違いありません。
ですがその反面、ミーティングの質が下がりやすくなったと思っています。
冒頭にも書いた通り、ミーティングは活発な議論がなければ無意味なものとなります。
そして活発な議論を行うためには、感情の動きの察知が欠かせません。
感情の動きの察知が欠かせない理由は、
発言の裏側にある意図や考えを理解しなければ
本質的な対話が取れないからです。
ですがオンラインMTGはとにかくそれが難しい。
そこで個人的に心がけていることは、少しオーバーにリアクションを取ること。
一時期PCの調子が悪く、画面をオフにしてミーティングに望んでいたこともあるのですが、
やっぱり相手からしてみれば表情やリアクションが見えず話しにくいだろうなと思いますし、
自分自身も話しにくさがありました。
だからどうしようもない理由を除いて最低限画面はオンでミーティングに望んでいます。
そしてリアクションは、「相手の話を聞いています」というサインだと思っています。
つまりリアクションもコミュニケーションであるということ。
リアクションが苦手とかはあまり関係ありません。
別に大袈裟に笑ったり、大声で「わかります!」というのは必要はなく、
適度に頷くなど多少表情や動きに変化があるだけで話し手にサインを送れていると思います。
これも上記に通ずる部分かと思いますし、当然と言えば当然のことですが、
PC越しでミーティングしていると割と自由なので、つい別の作業をしたくなってしまうんですね。
実際、ミーティング中も話を聞きながら作業をすることで時間を有効活用できるという点もあるので、
一概に全否定することはできませんが、目の前の議論や目の前の人との対話に別の作業が不要なのは事実です。
実際、僕も自分は器用なもんだと過信していた頃(超不器用なくせに)、
社内ミーティングに参加しながら事務作業をしていたことがあるのですが、
後々後輩から「それ前のミーティングで言いましたよ」と言われてしまうこともありました。
他にも「あ、アレを言っておけばよかった」と後悔することも多々あり、
大抵あとから思い出す言い逃したことって
ミーティングの結論に大きな影響を与える内容だったりするので、
今思えばかなり生産性を下げていたと思います。
会議への参加と別の仕事をあえて切り分けることで、
かえって生産性が上がることもあるので、時間がないを言い訳とした中途半端な参加はやめることにしました。
いくら時間を厳格に決めていたとしても、結論が出なければミーティングは長時間になります。
そして良いミーティングほど頭を使うため、脳みその疲れを感じることもしばしば。
そんな状況になるとミーティングの目的がミーティングを終わらせることへと向かいます。
目的がすり替わったMTGからは良い結論が出ることはありません。
だからもし期日に余裕があるのであれば、あえて別の日に議論を持ち越したり、
今日決めなければいけないことであれば焦らずあえて休憩を取ることも大事だと思います。
休むことを甘えと捉えてしまい、疲れている状態でもミーティングに参加し続ける精神は、
誤った体育会系精神だと思っていて、むしろ建設的な議論がとれないことから、
あえてミーティングを中断することこそ成果にコミットしている状態だと思います。
だから相手の気持ちや考えていることを想像できないくらいまで
自分が疲れてしまっている時(もしくはそんな状態にある人を見かけた時)は、
あえて会議やミーティングをやめることにしています。
ここ最近は定例ミーティングの開催であったり、
誰かからミーティング参加を要請されても一度踏みとどまって考えるようにしています。
逆説的ですが、あえて間を置いたり、自分がいない方が
また違った意味が生まれることもあると最近感じています。
あくまでも会議やミーティングの開催、参加は手段であり目的は別のところにあります。
実際に、とあるクライアントの現場で取引先の経営者の方から「今回はあえて参加しません」という希望があり、
他のメンバーのみでミーティングを行ったところ、自発的に情報発信を進めるチームが立ち上がり、
現在も主体性を持って効果的な運用を継続しています。
目的を考えてみたときに自分の存在が邪魔になることもあるんです。
なので了承を得るべき人からの了承を得た上で、無理にミーティングを行うこと、参加することをやめました。
ブランドづくりは、様々な物事への圧倒的な理解から始まります。
社会への理解、ブランドへの理解、自分自身の理解、メンバーそれぞれの個性の理解、顧客理解…
あらゆる理解を深めていく上でミーティングという場は最高の場です。
人の数だけ視点が存在し、それぞれがそれぞれの視点で考え発言し、受け入れ、相互作用を起こす。
または、皆で共通の視点を持ちながら一つの視点に対する理解を深める。
この過程をなくしてブランドを強く育てていくことはまずできないと思っています。
だからこそ無意味な会議やMTGは行いたくないのです。
もちろん個人的に、たわいもない話をすることも好きですし、飲みの席も大好きなので
それらの重要性も理解していますが、会議やミーティングとはやっぱり別物。
ただ、「その場面の目的を忘れずにしっかり向き合う」ということはどの場面においても、その重要性は変わらないと思います。
・・・
今日書いたことは日々多くの会議やMTGに参加してきて、
特に生産性が高く活発な議論が行えているチームに共通している内容でもあります。
良いミーティングほど頭を使いますが、良いミーティングほどやっぱり楽しいし成果もついてくる。
今後も活発な議論が行われる場の設計、チームづくりに努めていきたいと思います。
それではまた!
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