
「やること」では差別化できない
会社紹介のページが同業と似てしまう。原因は、たぶん文章力ではありません。書いてある内容が、やることだけだからだと思います。
やることは、同業ならほとんど同じになります。整体院なら体を見る、写真館なら写真を撮る、制作会社ならサイトやパンフレットを作る。ここは誰が書いても同じ文になります。丁寧、親身、寄り添う、も同様で、書いていない会社を探すほうが難しい。
3社を並べて区別がつかないなら、各社の文章が悪いのではありません。差が出ない項目だけで書いているということです。
差が出るのは、断っている領域
提供する内容で差をつけようとすると、できることの比べ合いになります。行き着く先は、たいてい値段です。同業が同じことをできる以上、そこで長く勝ち続けるのは難しいと思います。
一方、受けない仕事は会社ごとに必ず違います。誰を断っているかは、その会社が何を優先しているかの裏返しなので、真似ができません。
しかも、たいていはもう決まっています。こういう依頼は合わない、という判断は経営者の中にある。外に出していないだけです。
3つの文で書く
ただ、断り書きで終わらせると、印象が悪くなるだけです。次の3つを続けて書きます。
- ◯◯はお受けしていません(何を受けないか)
- なぜなら、◯◯だからです(自社の考え方)
- ◯◯な方に向いています(誰に合うか)
2つ目があると、断りではなく、考え方の説明になります。3つ目があると、読んだ人は自分を当てはめて考えられます。
主語を、相手にしない
ここで書き方を1つ間違えると、印象が逆に振れます。
「安さだけで選ぶ方とは合いません」は、主語が相手です。読んだ人は責められたように受け取ります。
「金額の前に何を作るかを決めたいので、相見積もりの場には出ていません」は、主語が自社です。内容は同じでも、受け取られ方は変わります。
数は1つに絞る
3つも4つも並べると、注意書きの多いページになります。読む人は身構えてしまう。いちばん噛み合わなかった理由が1つ書いてあれば足りると思います。
置き場所も、ページの終わりのほうがいい。冒頭に置くと、読む前に身構えられます。
減るのは、合わない問い合わせ
書いたら問い合わせが減るのでは、という声が必ず出ます。実際に減るのは、合わない相談のほうです。受けても続かなかった種類の話が、来なくなります。
そのぶん、読んで納得した人が来るので、初回の商談で前提の説明から始めなくてよくなります。断るときも、書いてある内容をそのまま伝えられるので、判断が早くなります。
差別化は、できることを増やすことではないと思っています。引き受ける範囲を決めて、外に出しておくことのほうです。



